最近、貰った邦楽コンピに「ドリフのズンドコ節」が入ってて、割とヘヴィロテ中です。初めてCDでちゃんと聴いたんですが、意外にも結構カッコいいんですよ。
「ズンズンズンズンズンズンドコ」のとこのスネア&キック四つ打ちとか凄い迫力あるし、音圧高いし。あと間奏のとこでメンバーがアドリブで「yeahhhh」とか「wooooo」とか叫びまくるんですが、これがビートルズの「ボーイズ」を彷彿とさせる勢いで、さすがに前座を務めただけのことはあるなあ、とか思ったり(とはいえ、演奏はスタジオミュージシャンだと思いますが)。 このCD、最近発売されたのですが、気になったのは「本当に65年の発売当時もこんなに音圧高かったのかいな」ということです。これはリマスター時にEQとコンプで今風の音に改変されているのではないか、と。 というのもですね。数年前に「WONDERFUL DAYS」「GREATFUL DAYS」というRCサクセションのベスト編集盤が出たんですが、このリマスターに俺は若干の不満を覚えているのです。 特に「トランジスタ・ラジオ」とか「ステップ!」辺りの80年前後のブレイク時の曲に顕著なんですが、ベースとキックが強調されて、凄い音圧が高いんですよ。これが僕には気に入らない。 リアルタイマーの僕からすると、ブレイク時のRCって、アナーキーとかモッズとかと同じような「パンク&ニューウェイヴ」の流れで捉えられていた思うし、RCも『Please』『EPLP』辺りだと、今イメージされるような「ヘヴィなロックンロール」というよりも、パンク的でキッチュなタッチのサウンドだったと思います。 で、このリマスター盤では、そういう80年前後特有のあの「軽さ」がスッパリと削ぎ落とされているような気がするんです。大げさにいうと「これって歴史の改竄なんでは?」などと思ったりする訳です。 でも、初めて聴く人にはリマスター盤の方が入りやすいだろうし、オリジナル盤の音はショボいと感じるだろうし。 うーん。リマスター盤はどうあるべきなのか、オリジナル盤の改変はどこまで許されるべきなのか……ちょっと考えてしまいますね。 という訳で、「聴き比べたいから、UKオリジナル盤に忠実なビートルズのモノラルリマスターを早く出せよアップル!」というのが今回の結論です。 #
by tablerecords
| 2008-02-25 16:38
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・Don't Tell Me You Love Me/ナイト・レンジャー
高校の時にコピーした懐かしメタルです。この曲名を見て、すぐに「ああ、『Zokkon命』の元ネタのアレな」と思った人は僕と同世代人です。今度一緒に飲みに行きましょう。 ・Change The World/エリック・クラプトン 図書館で借りてきた物件。十年以上ずっとベイビーフェイスが作曲者だと思っていたんですが、クレジットを見てちょっと驚きました。「TOMMY SIMS/GORDON KENNEDY/WAYNE KIRKPATRICK」の3人だということです。ベイビーフェイス作曲だと思っている人も多いかと思いますが、これ、豆知識ということで。ちなみに世界革命の歌でもありません。 ・戦国自衛隊のテーマ/松村とおる ・人間の証明のテーマ/ジョー山中 この2曲は同時紹介。11月頃、ツタヤでうっかり『角川映画スペシャル』なるコンピレーションCDを借りてしまったら、これが大ハマリ。「戦国自衛隊のテーマ(♪サーン・ゴーズ・ダウン)」「人間の証明のテーマ(♪ママー、ドゥ・ユー・リメンバー)」「戦士の休息(♪男は誰も皆 無口な兵士)」の角川三大バラードを繰り返し聴いておりました。その他にも「欲望の街(『白昼の死角』主題歌)」「スローなブギにしてくれ」「時をかける少女」「里見八犬伝」など、角川映画には名曲が多い。最近では、「角川映画は昭和50年代を代表する日本文化なのではないか」などと思っております。次は「復活の日」と「幻魔大戦」が入ってるヤツを借りてこよう。 ・花はどこへ行った/ピーター・ポール&マリー これはiPodの悪戯ですね。そんなに好きな曲ではないのに、シャッフルでたまたま良くプレイされていたようです。中学の英語の授業で聴いた時、とてもいい曲だと思ったのを想い出して借りた図書館物件。が、この曲や「パフ」といったアメリカン・フォークの代表曲も、ジェイムズ・テイラーなどのカントリー・ロックを聴いてしまうと、どうにも物足りなく感じます。逆に言えば、PPMとJTの間には、凄いジャンプアップがあったんだなあ、と実感させてくれた曲でもありました。 ・Run, Baby, Run/シェリル・クロウ 自転車脳の僕には、すでに「ランス(・アームストロング=ツール・ド・フランス7連覇の偉人)の元恋人」という印象しかない訳ですが。シェリル・クロウは04年のツール・ド・フランスDVDで「自転車競技はストーンズ全盛期のロックよ」と発言していて、それを聞いて以来、僕は彼女を「世界の真実を知っている奴リスト」に入れました。で、音楽の方ですが、シェリル・クロウってもう少し先鋭的な人だと思っていたら、この曲は「メインストリートのならず者」的な、アメリカ南部の乾いた感じ。カントリー・ロック進化系の良曲です。 ・霧雨の朝突然に…/バンバン これは僕の初恋曲かもしれないです。小学生の頃ラジオで耳にして、それ以来ずっと「あれは誰の何の曲だったのだろう」と思っていたのですが探す術もなく。で、ふと思い立ってサビの歌詞でググってみたところ、この曲だということが判明、というインターネット時代らしい再会を果たしました。「『いちご白書』をもう一度」に続く、ユーミン作曲の第二弾だったんですねえ。ちなみに、サビのメロディはドヴォルザークの「ユモレスク」まんまです。これも豆知識ということで。 という訳で振り返ってみた07年、年末に大ハマリした角川映画音楽の余韻がいまだ醒めてません。出来るだけ「懐かしモノ」の世界には行きたくないんですが……。 #
by tablerecords
| 2008-01-11 18:44
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毎年やってますが、iPod&iTunesの再生回数で振り返る2007年ベスト20曲。下記のリストは、07年12月31日現在「07年にライブラリに追加された曲」(つまり僕にとっては昨年の新曲)の中で、再生回数が多いベスト20曲です。ただし、1アーティストにつき1曲(そのアーティストの最上位曲)だけをピックアップしました。こうしないと、アルバム単位で聴き込んだジム・オルークとベイビーフェイスの独壇場になってしまい、面白くないので。
01 恋☆カナ/月島きらり starring 久住小春(モーニング娘。) 111回 02 Love Comes To Everyone/ジョージ・ハリスン 75回 03 Whatever/オアシス 67回 04 宝の箱/モーニング娘。 58回 05 Fire And Rain/ベイビーフェイス 56回 06 All Downhill From Here/ジム・オルーク 42回 07 翳りゆく部屋/荒井由実 41回 08 スマイルズ・アンド・ティアーズ/田中宏和・鈴木慶一 38回 09 ジュビリー/くるり 29回 10 Real Love/ジョン・レノン 27回 11 Don't Tell Me You Love Me/ナイト・レンジャー 25回 12 Change The World/エリック・クラプトン 23回 13 Africa/TOTO 23回 14 宙船(そらふね)/TOKIO 22回 15 Komm,susser Tod / 甘き死よ、来たれ/ARIANNE 22回 16 戦国自衛隊のテーマ/松村とおる 22回 17 花はどこへ行った/ピーター・ポール&マリー 20回 18 人間の証明のテーマ/ジョー山中 20回 19 Run, Baby, Run/シェリル・クロウ 19回 20 霧雨の朝突然に…/バンバン 19回 「この前『ロックの初期衝動』とか言っといて、1位がそれかよ!」という気は自分でもしますが。ということで、ブログで触れなかった曲をここでご紹介してまいります。 ・恋☆カナ/月島きらり starring 久住小春(モーニング娘。) ちょっと言い訳しますとですね、アイドルポップは聴いていて疲れないから、自然に再生回数が伸びる訳なんです!(ちょっと伸び過ぎましたが) それにしてもこの曲は、子供向けアニメ主題歌というだけあって、わずか3分の間のジェットコースター的展開が面白すぎる。作曲は織田哲郎。この曲にハマっていた頃、ブログのコメント欄で密かにこんなやりとりもしておりました。 ・Whatever/オアシス ベタながら、春頃にオアシス・ブームが来てしまい、アルバム未収録のこのシングルを借りてしまいました。曲については、もう素晴らしい名曲としかいいようがありませんが。この人のVoを聴いていると、「ボブ・ディラン→ジョン・ライドン→リアム・ギャラガーというヴォーカル歴史観はアリだろうか」などと考えてしまいます。 ・宝の箱/モーニング娘。 この曲は07年発売のアルバム収録曲なのですが、「ゴージャス青春フォーク」といった趣で、今までのモーニング娘。の文脈を踏み外した傑作となっております。想像ですが、この曲には、つんく氏はほとんど関わっていないんじゃないかな、と思います。要するに、全然モ娘。らしくない。その想像を裏付けるかのように、コアなファンの投票による「ハロプロ楽曲大賞2007」では、まさかの101位。これだけの良曲でも、ファンには受け入れられなかったんですね。意外でしたが、前述の理由で、「やはり」とも思いました。 ・翳りゆく部屋/荒井由実 近くの図書館でCDが借りられるのを知り、発見した荒井由実時代のベスト盤収録。ブログでは書きませんでしたが、独り隠れてユーミン聴きまくってました。松任谷になってからはよく分からないのですが、荒井由実時代はかなりサウンドが凄いです。凄いんでググってみると細野晴臣先生が絡んでいてビックリしたり。でも、僕の脳内ライブラリーには存在しない質感の音なんですよね、荒井由実って。この曲もそう。ルーツが見えなくて、面白いです。本当はこの曲よりも「さざ波」が最強だと思っています。 続きはまた次回ということで。 #
by tablerecords
| 2008-01-09 01:05
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昨日、「サンプリング&打ち込みでひねくり回した音響の方にこそ、音楽に対する原始の衝動を感じてしまう」と書いたんですが、一日考えて、なんとなく答えらしいものが出ました。
サンプリングした音をコンピュータで切り貼りする、って今の時代では当たり前の音楽制作の手法だと思うんですが。 こういう方法だと、「ミュージシャンの脳内で鳴ってる音」に限りなく近いサウンドを創作することが出来ると思うんですよ。バンドのコミュニケーションとか、その手のプロセスを経るよりも遙かに忠実に。 だから、ジム・オルークとかコーネリアスみたいな宅録的なアーティストは、彼ら自身の脳内サウンドがそのままレコーディングされていて、そこに俺は「音楽に対する初期衝動」みたいなものを感じているのではないかなあ、と。 という訳で、とりあえず自己解決しました。お騒がせしました(笑)。 #
by tablerecords
| 2007-12-13 23:22
| オルタナティヴ
07年も暮れようとしておりますが。今年もっとも愛聴したアルバムといえば、これ。
『インシグニフィカンス/ジム・オルーク』 昔、「パンクっぽいエレクトロニカが好き」みたいなことを書きましたが、まさにこのアルバムがそれでした。求めている音楽というのは、探せばあるものだなあ、という感慨すら抱いたほど。とにかく1曲目「All Downhill From Here」が凄い。 この曲をはじめ、楽曲自体は荒々しいディストーション・ギターと生々しいリズムトラックで、「ロックの初期衝動」に突き動かされてる感じなのですが、実は様々なサンプリング音をコンピュータで切り貼りしまくって再構築してあります。サウンドはメチャクチャ緻密です。 このアルバムは「ポストロック」というカテゴリに分類されるらしいのですが、ポストロックといえば、去年聴いたトータスの『TNT』も素晴らしかった。特にタイトル曲のギターリフの音は、脳味噌の中をグォーンと響き渡り、かなり衝撃を受けました。こちらも、リズムトラックなどがコンピュータで再構築された音楽らしいのですが、原始の響きを感じます。 この二枚を聴きまくって思うんですけどね。21世紀の今となっては、「ロックの初期衝動」というものは、こういう風に「サンプリング&打ち込み&コンピュータによる再構築」という、ひねくれたプロセスがないと表現できないんじゃないか、と思ってしまうんです。 ピストルズの時代だったら、ディストーション・ギターをガーンとかき鳴らしてそれが最高だった訳だし、テレヴィジョン(というNYパンクバンド)の1stだってバンドの一発録音で、そこが魅力的なサウンドだった。 でも、やっぱ今から出てくる新譜で、そういうシンプルなギターバンドの生演奏から、ロックの初期衝動的な感動を得られるか、というと、そうはいかない気がするのです。 そうではなく、こういうサンプリング&打ち込みでひねくり回した音響の方にこそ、音楽に対する原始の衝動を感じてしまう。これは僕個人の受け止め方にすぎないのかもしれませんが……。 ただ、「シンプル・イズ・ベスト」なんて言ってられる時代ではない、ということは確かだと思います。 #
by tablerecords
| 2007-12-12 18:44
| オルタナティヴ
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