「サム・クックが生きていたら」。ファンなら考えちゃいますよね。「これからソウルの時代に突入するぞ!」って、まさにその時(1964年)に死んじゃったんですから。
僕も色々考えてみました。「もしサム・クックが生きていたら」。 60年代後半は、まさに「モータウンVSスタックス」の、ソウル黄金時代だった訳ですが、RCAという超メジャーなレコード会社に所属していたサムにとっては、むしろ小回りが利かず、厳しい時代になっていたかもしれません。 そりゃサザンソウル・ファンとしてはマスルショールズ、少なくともメンフィスあたりの南部録音を遺して欲しかったところですが、サムはそんな田舎臭いサウンドを好まなかっただろうし、オーティスなんて問題にしないくらい大スターとしての自覚もあっただろうし、それは無かった話だと思います。かといってモータウン録音ってのも可能性としては薄すぎる。という訳で、60年代後半は自らのプロデュースで「サム・クック調」を続けていたと思う。 しかし70年代に入ると甦るんですよ、僕の想像によると。それは「フィラデルフィア録音」。都会派のサムは恐らくフィリーソウルのあの感じを相当気に入ったんじゃないだろうか。ブルーノーツのバラードとか聴くと、ホントにサムの声が映えそうですもん。当時はデヴィッド・ボウイまでが「フィリー詣で」をしてたくらいですから、サム・クックがシグマ・スタジオで録音していた可能性は十分にあるんです。絶対名盤が生まれたと思うんですよねえ。「サム・クック・イン・フィラデルフィア」。 まあその後、ヘンにファンキーなディスコ・ヒットとか出しちゃって、ファンがズッコケたり、なんてこともありそうですが。 ここから先は「イフ」の世界。もし90年代にサムがあの全盛期の声を持っていたら。ベイビーフェイスのプロデュースでサム・クックの歌を聴いてみたかった。曲で言えばズバリ「チェンジ・ザ・ワールド」。絶対サムのヴォーカルスタイルに似合う曲だと思うんです。前半の抑えた部分、サビのファルセット、後半のフェイク……想像できますよね。もう最高の「チェンジ・ザ・ワールド」になったはずです。 「あのアーティストがもし生きていたら、こうだった」。想像してみるとなかなか面白いです。
by tablerecords
| 2005-03-09 16:34
| Black Music
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