昭和歌謡ブームも収束に向かっておりますが。色々思い付いたことを書いてみようかと思います。
■「東京ブギウギ/笠置シヅ子」 これはホントにタイトル通り、「東京発のブギウギ」ですね。本格的。思わずルイ・ジョーダンとかと聴き比べたりしちゃいました。演奏がとても良くて、ライヴ感が強い。スネアのアクセントがナイスなリズムとか、ホーンセクション大活躍の間奏とか、聴き所が多かった。 ■「お富さん/春日八郎」 今回初めてまともに聴いてみたんですが、なぜか何度もリピートしてしまう不思議な魔力がある。そんなにいい曲だとは思わないのに……こういう音頭みたいなリズムは、日本人のDNAに刻み込まれてるんでしょうか。 ■「おもいで酒/小林幸子」 典型的な演歌、いわゆる「古賀メロディ」が、違和感なく完璧に8ビートのドラムに乗っていること(しかもサビは16ビートに変化)に、ちょっと感動してしまいました。こうやって洋モノの音楽スタイルが日本に土着化していくんだなあ、と。ケツメイシの「トモダチ」を聴いた時にも似たようなことを思いましたね。「これがヒップホップが日本風に土着化した形なのかもしれない」と。 「おもいで酒」はその典型だとして、ホントに歌謡曲っていうのは流行のサウンドを柔軟に取り込んでいくなあ、とつくづく思います。「天城越え/石川さゆり」のサビのベースなんて、バリバリのスラップ(チョッパー)ですからね。 その柔軟さが逆に悔やまれるのは、美空ひばりの「川の流れのように」のドラムです。バブル期ならではの、ゲートリバーブのかかった重たいスネアが、今聴くとなんとも野暮ったい。時代だから仕方ないとはいえ、あの美空ひばりの遺作なのに、と思うと残念。
by tablerecords
| 2005-03-28 00:51
| J-POP
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