キンクスのアルバム『ヴィレッジ・グリーン』を聴いていると、「あれ、何かボブ・ディランっぽいな」と思うことがあります。
タイトル曲のサウンド。ポコポコしたピアノとか、サスティンの短いアコギとかが「ライク・ア・ローリング・ストーン」の音の質感に似てる感じがして。あと、「ジョニー・サンダー」とか「アニマル・ファーム」のヴォーカルの唸り方も、ディランを意識してるのかなあ、と思わせます。 まあ、「フォーク・ロック」と称されるアルバムだから、ディランっぽいのは当然なのかもしれませんが。 しかし、このアルバムが発表されたのは68年なんですが、当時のミュージシャンにとって、この年は「『Sgt. ペパーズ』後をどうするか?」っていう分岐点だったのかもしれないですね。 ここでキンクスはあえて、ハードロックに向かっていくUKシーンとかあんま考えないで、ちょこっとアメリカに目を向け、フォーク・ロックを演ってみた、と。 で、この年、ストーンズもまた『ベガーズ・バンケット』で、米国カントリー・ブルースに踏み込んでるんですが、それを考えると、キンクスとストーンズの身の振り方ってのはちょっと似てると思った。 ビートルズすら、68年『ホワイトアルバム』でハードなブルースロックを意識している節がある(ギターの激しい歪みとか)のに、コイツらときたら……という感じでしょうか。 ストーンズとキンクスの、この辺のシーンとの距離の取り方、したたかさ。それが両者とも一度も解散することなく、今なお現役でいる理由の一つなのかもしれないな、と思いました。
by tablerecords
| 2005-08-28 18:34
| UK Rock
|
カテゴリ
以前の記事
2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 プロフィール&管理人関連リンク
ここで偉そうなこと言ってるヤツがどんな音楽をやっているのか……Table Recordsのサイトにぜひ一度訪れてみてください。
Table Records 旧音楽日記 04/2/25〜05/2/15までここで日記をつけてました。 昨日 今日 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|