ご存じの通り、4/1から中古の家電製品にも「PSEマーク」の表示が義務づけられるようになりました。
が、施行前に反対の署名運動(僕も署名しました)が起こったためか、経済産業省は「ヴィンテージ楽器は『PSEマーク無し/検査無し』で売っても良い」という解釈を示します。具体的には、3/14以下の文書を公式に発表しました。 3.特別承認制度(いわゆるビンテージもの関係) いわゆるビンテージものと呼ばれる電子楽器等については、希少価値も高く、絶縁耐力試験を含む自主検査について心配する声も存在する。また、こうした電子楽器等は取扱いに慣れた者の間で売買される蓋然性も高いという特徴を有する。このため、下記の要件を満たす場合には簡単な手続で売買ができるようにする。 ⅰ)電気楽器、電子楽器、音響機器、写真焼付器、写真引伸機、写真引伸用ランプハウス又は映写機のいずれかであること。 ⅱ)既に生産が終了しており、他の電気用品により代替することができないものであって、かつ、希少価値が高いと認められるものであること。 (以下略) アホっす。こいつら、本気でアホっす。日本の役人って、もうちょっとマシな人たちだと思ってました。 ・他の電気用品により代替することができないもの ・希少価値が高いと認められるもの ↑こんな思いっ切り主観的な基準、あっという間に形骸化するに決まってます。しかも、なぜこの特別承認制度が、音楽と映像関係の製品限定なのかも、まったく理解できません。音楽と映像関係の製品だけが「取扱いに慣れた者の間で売買される」からなの? この「ヴィンテージものOK」というアナウンスの後、さらに経産省は「ヴィンテージに該当する製品リストを発表する」と言いました。俺は信じられなかったね。つまりこれは「日本国家認定ヴィンテージ楽器」の誕生ってことですから。 しかし経産省はやりました。リストの発表は3/30。リストはこちら。pdfファイルです。記念にダウンロードすることを強く推奨します。経産省職員が打ち立てた、歴史に残る愚行の金字塔です。 さて。さっそくリストをチェックした結果、僕のウチにもありました! 栄光の「日本国家認定ヴィンテージ楽器」が! 経産省によれば、リスト外の機材でも、申請して承認されれば、規制対象外のヴィンテージになるそうです。しかし、このリストを見る限り、「他の電気用品により代替することができないもの」「希少価値が高いと認められるもの」なんて全く考慮されていないことは明らかであり、申請が却下されることはまずないでしょうから、最終的にこのヴィンテージリストは、「現在生産中止である全ての音楽・映像機材リスト」になるはずです。なんと無意味な制度なんでしょうか!
by tablerecords
| 2006-04-11 23:10
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