「『ゲット・バック・セッション』に参加してた人」「ストーンズのバックでキーボード弾いてた人」という、それまでのビリー・プレストンに対する認識を改めたのは、実はごく最近のことです。
今年の3月頃、知人からジョージ・ハリスン『バングラディシュ・コンサート』のDVDのサンプル盤を貰ったんですが、そこでビリー・プレストンのオリジナル・ナンバー「ザッツ・ザ・ウェイ・ゴッド・プランド・イット」という曲がプレイされているんです。 ビリーのヴォーカルを聴いたのは初めてでした。思ってたよりも全然上手いのと、ダニー・ハサウェイとの類似性に驚きました。ダニーほどではないにせよ、フレーズの最後に余韻を持たせるところと、ノドの使い方が似てる。 この『バングラディシュ・コンサート』は71年で、ダニーの有名なライヴ盤と同じ年ですから、この新しい唱法が、黒人の間で同時発生的に広がっていたことを伺わせます。スティーヴィー・ワンダーも同様の唱法です。いわゆる「ニューソウル」ですね。これを聴いて、ビリー・プレストンって、当時を象徴する新世代の黒人シンガーだったんだなあ、と認識を改めた訳です。 この曲のラスト、感極まってステージ最前列に飛び出す直前のノドを絞り出すようなシャウトは、まるでK-Ciやアーロン・ホールのようで、このヴォーカル・スタイルが90年代以降のR&Bシンガーに受け継がれていくことを示しています。 まあそんな理屈は抜きにしても、ビリーの「ザッツ・ザ・ウェイ・ゴッド・プランド・イット」のパフォーマンスは素晴らしく、ジョージとボブ・ディランの共演なんかより、この曲ばかりリピートして観てました。 そして、この曲をはじめ、きちんとビリー・プレストンの作品を聴いてみたいなあ、でもiTMSに入ってないなあ、今度ツタヤで探してみようかなあ、と思っていた矢先に、彼の訃報を聞いたのでした。 ※追記 何かと話題のYouTubeにこの映像がありました。 http://youtube.com/watch?v=VizaIB-Wwx0&search=billy%20preston
by tablerecords
| 2006-06-09 17:27
| Black Music
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