前回に引き続き、黒人歌手によるカヴァー集のお話しですが……。本日、2ちゃんにて次のような新譜情報を得ることができました。以下引用。ソースはこちら
K−Ci&JOJOとFORMULAは、アルバム制作契約し、一昨年、BOYZⅡMENで、僕がプロデュースした日本HIT曲カバーアルバム「WINTER/RIFRECTION」第2弾を、来年2月(予定)に発売します。 すでに、レコーディングに入っており、順調に進んでいます。 「ただ、、逢いたくて」「雪の華」「瞳をとじて」「Winter song」などなど、今回も、HITバラードを、カバーします。 もちろん、オリジナルソング新曲も入っております! K−Ci&JOJOの素晴らしい歌声と、日本のメロディーが、本当に良くマッチしています。出来上がりが、楽しみです。 ・・・ もうアメリカ本国では全然相手にされていないのだろうか……。 心の底から凹みました。新譜情報でこんなに悲しい思いをしたのは生まれて初めてです。 前回のR&Bについてのエントリーを書いた後、ベイビーフェイスの最近の動向をネットで調べていると、つい最近、カヴァーアルバム『プレイリスト』を出したという情報を入手。「どんな曲をカヴァーしているのかな?」と、さっそくアマゾンで曲目をチェック、1曲目と2曲目を見て「あ゛ーっ!!!」と声が出そうになりました。1曲目「愛の恵みを(シャワー・ザ・ピープル)」 2曲目「ファイア・アンド・レイン」 どちらも70年代に活躍した白人のシンガーソングライター、ジェイムズ・テイラーの作品です。先ほどの驚きは、「何で今まで俺は、ジェイムズ・テイラーとベイビーフェイスの共通点に気付かなかったんだろう?!」という悔しさが半分以上含まれています。 僕はベイビーフェイスの黒人にしては抑制的なヴォーカルがとても好きで、非常に心地よく感じるのですが、その心地よさはジェイムズ・テイラーと同質のものなんですよね。 大体、あの「When Can I See You」なんかジェイムズ・テイラーの影響なしでは有り得ないサウンドだし、96年のソロアルバム『ザ・デイ』はとても私的な内容で、それもシンガーソングライター的なビヘイビアであったのだなあ、と。本当になんで気付かなかったんだろう。 で、この2曲が入っている、というだけで購入決定。レンタル解禁の1年後まで待てません。何と今年初めて買ったCDです(今は基本的に全部レンタルで済ませてます。一度リッピングしたらもうCDは用済みですから)。 他にもクラプトンの「ワンダフル・トゥナイト」とかディランの「天国への扉」とかも入ってるんですが、さっそく聴いてみるとですね……もう、発狂しそうなくらい素晴らしいです。特に、「ファイア・アンド・レイン」のヴォーカルはベイビーフェイス節が炸裂した絶品。 全編アコギ弾き語り+アルファという感じなので、全てのR&Bファンにお薦めできる訳ではありませんが、全編「When Can I See You」に近いサウンドですから、ベイビーフェイスのファン、という方には強く推奨できる内容です。 これを聴いていると、もう音楽が「黒い」とか「白い」とかいうのが、心底どうでもよくなります。ただもう、アメリカのポピュラー音楽の懐の深さを感じるばかりです。 80年代の終わり頃『リズム&ブルースの死(著:ネルソン・ジョージ)』という本が出版されました。60年代のソウルミュージック(モータウンやスタックス)の隆盛を描いた作品で、60'sソウルを讃えた後に著者は「黒人の社会的地位が上昇するのと反比例して黒人音楽がつまらなくなる」と嘆きます。本のタイトルはその嘆きを表したものです。僕も当時ふんふんと頷きながら読んでました。ところが。著者の予言は完全に外れます。 R&Bは死ぬどころかその直後の90年代、奇跡の黄金期を迎えました。少なくとも僕はそう思う。テディ・ライリーのニュージャック・スウィング〜メアリーJ・ブライジのヒップホップ・ソウル〜ジョデシィ、ボーイズIIメンらの男性コーラスグループの大流行……。 特に、ヒップホップとヴォーカルものが明確に分化し、打ち込み手法が完全に黒人ミュージシャンの血肉と化した90年代後半〜00年くらいまでのR&Bは、本当に何を買っても外れなし状態でした。今、その頃のR&Bがちょっとしたマイブームです。 しかし。 今のR&Bは勢いが無いような印象を受けます……。って僕は03年以降すっかりR&Bから遠ざかっているのですが、最近加入したスカパーの音楽チャンネルでヒットチャートを眺めていると、R&BテイストのJ-POPがほとんど目立たないんですよね。90年代のJ-POPなんてSPEEDをはじめ、R&B風アレンジが溢れていたのに。 スペースシャワーに加入した5月頃にプッシュされていたリア・ディゾンの「恋しよう♪」って曲が僕は好きで、iTSで買っちゃったくらいなんですが、この曲がR&Bぽくてなかなか良く出来ているんです。全盛期の宇多田ヒカルっぽくて、当時彼女の曲として発表していたら余裕でミリオン売れてただろうなって感じですが、残念ながらやはり時流と若干ズレているのか、あまり話題になりませんでしたね。 また、一年前、大好きなシンガーであるK-Ciのソロアルバムを購入したのですが、これには正直「停滞感」を感じてしまい、寂しくなりました。ある意味、王道なんだけれど、良くも悪くも96〜8年くらいのままで止まっている、というか。「最近のR&Bは、大体こんな感じなのかな」と、ツタヤに入ってもR&Bに触手が伸びないこの頃です。 という訳で、J-POPシーンと、この一枚をもって「R&Bの停滞」を語る危険は承知しておりますが、それでも、ブラックミュージックはこの先、何か驚くような新しい手法を持ち込んで、シーンを引っかき回すことになると思う。今までのポップミュージックの歴史を振り返ると、そういうことになる、はず。 (すみません、リア・ディゾンのことを書くはずが、いつの間にかここまで風呂敷が広がってしまいました……)
2ちゃんねるのR&B板のJBスレッドに、このような書き込みがありました。
>JBが死ぬとか普通ありえねえだろ!!!!! すごく、わかる。訃報に接した時の僕の心のセリフはまさにコレでした。多くのソウル・ファンもそんな感じだったんじゃないかな、と思います。 さて、JBの凄さって音楽的にはもう語り尽くされていると思うし、僕も音楽が凄いから好きなんだけど、もう一つ別の側面でも、僕はJBを尊敬してるんですよね。それはやっぱエネルギッシュさとクレバーさを併せ持ってる、自分で自分をプロデュースする能力を持っている、というところ、なんですけど。 それを象徴するのが、有名なライヴ盤『ライヴ・アット・ジ・アポロ』制作時のエピソード。制作にあたっては、JB自らが「俺のライヴ盤を出しましょう」とレコード会社に提案するのですが、社長は拒否。そこでJBは、レコーディングの費用をJB自身が負担することで社長を説得。しかも、ライヴ会場のアポロ・シアターの出演料に納得せず、この日はJBが個人でシアターを借り切るという異例の形を取り、受付の服装まですべてをJB自らが仕切ったそうです。結果はご存じのように大ヒット&歴史に残る名盤に。やっぱJBってのは人間としても凄いや、と思います。あと、もう一つ、僕自身がJBに勇気づけられたことがあって、それは何かというと、JBが自身の代表曲となる「セックス・マシーン」を発表したのは、計算すると37歳の時なんですよ。33年生まれで70年の作品ですから。んで、70年代前半には第二の黄金期を迎えます。今ではこの頃の評価が一番高いんじゃないかな。名曲「ペイ・バック」が73年、JB40歳の時だし。 んで自分の話で申し訳ないんですが、僕が30代後半に差しかかった頃、仕事としてグラフィックデザインに挑戦しようと思ったんです。「でもなー35歳とかで新しいこと始めるとか有り得んの?」とか自問自答してたんですけど、結局「あのな、JBが『セックス・マシーン』を創ったのが37歳だぞ、ぜんぜん遅くねえって」と自分を納得させ、今に至っております。もう僕は、JBにはあらゆる面で頭が上がらないのです。 「ファンクの創始者」として万人から評価されるJB。しかし、若年層からの支持が欠かせない音楽界において、40歳前後で最高のキャリアを築き上げた「中年の星」という側面もあるのです! 何だか勇気が湧いてきませんか。 という訳で、 改めましてミスター・ブラウンのご冥福をお祈りいたします。
ジェイムズ・ブラウン氏が亡くなりました。享年73。ショックで言葉がありません。とりあえず04年3月に書いた、僕の日記を貼り付けます。
------------------- 昨日、ジェイムズ・ブラウンの自伝を読了しました。去年の秋に文庫になったのを最近見つけたんで、即購入した次第。ハードカバーで出たときは、迷った挙げ句にパスしてしまったから。 面白かったんですけどね。ただホントは、どうやってあのJBファンクが完成していったのか、みたいなのを知りたかったのに、肝心のその時代は「公民権運動」「ニクソン」「ベトナム戦争」とかの話がメインだったのが残念。 印象に残ったことは色々あるんですけど、「ブルースは好きじゃない」と言い切り、初期のブルースっぽい曲についても、いちいち「あれはブルース・チューンだが、ブルースとはちょっと違う」とか付け加えるのが面白かった。僕にはJBの「カンサスシティ」なんかはブルースに聴こえますが……恐らくJBにとってブルースとは、日本人にとっての演歌みたいなイメージなんでしょうね、ネガティヴな意味で。子供の頃のアイドルはルイ・ジョーダンだった、というのは納得。 ところで僕には、JBについて、忘れられない思い出があります。 僕はJBの、92年の来日公演を観ています。代々木体育館。二回行きました。二回目は多分前から10列目くらいだったと思う。「33年生まれ説」を採れば、当時59歳。凄かったですよ。股は割るし、動きが凄い小刻みで。跳んで、はねて、シャウトしまくり。去年Nステに出演したのを観ましたが、相当衰えてて寂しかった。 さて、ハイライトは公演終了後でした。確か二回くらいアンコールに応えた後、客席の照明が全部ついて明るくなり、「本日の公演は、全て終了いたしました、お帰りの際は……」のアナウンスか流れ、場内は完全に「コンサート終了モード」に入ります。 が、一部のしつこいファンがまだアンコールを要求してるんですよ。ほとんどの客はどんどん帰っていくし、僕も「もう出てくる訳ないじゃん、アホか」と思いつつ出口に向かって歩き始めたその時、突然のどよめき。 振り返ると、ジェイムズ・ブラウンとバックバンドが、ステージでいきなり演奏し始めたんです。帰ろうとしていた客が一斉にステージに押し寄せます。僕もそれに加わります。警備員もどうしていいのか分からず、場内は大混乱の大騒ぎです。 それは、忘れられない光景でした。 だって、会場全体を照らす蛍光灯はつきっぱなし、スポットライトとかの照明効果も一切無しの「素」のステージで、あの「世界のJB」が熱唱してるんですよ? もう誰の目にも「予定外のアンコール」なのは明らかです。しかも、それだけのサービスを敢行しながら、「サンキュー」とか語りかけてファンとコミュニケートしようとする訳でもなく、ただひたすらファンクをプレイしてみせるだけのジェイムズ・ブラウン。それが逆にメチャクチャ格好よかった。凄かった。何の曲を演奏したのかは覚えていません。頭の中が真っ白だったからかな。とにかくド迫力だった。 JBで「Doing It To Death」(死ぬまでやり続ける)ってタイトルの曲があるんですが、この言葉はダテじゃないですよ。あの時の光景を思い出すたびに、そう思います。ホントに。 ------------------- 以上貼り付け終わり。 心よりご冥福をお祈りします。 「『ゲット・バック・セッション』に参加してた人」「ストーンズのバックでキーボード弾いてた人」という、それまでのビリー・プレストンに対する認識を改めたのは、実はごく最近のことです。今年の3月頃、知人からジョージ・ハリスン『バングラディシュ・コンサート』のDVDのサンプル盤を貰ったんですが、そこでビリー・プレストンのオリジナル・ナンバー「ザッツ・ザ・ウェイ・ゴッド・プランド・イット」という曲がプレイされているんです。 ビリーのヴォーカルを聴いたのは初めてでした。思ってたよりも全然上手いのと、ダニー・ハサウェイとの類似性に驚きました。ダニーほどではないにせよ、フレーズの最後に余韻を持たせるところと、ノドの使い方が似てる。 この『バングラディシュ・コンサート』は71年で、ダニーの有名なライヴ盤と同じ年ですから、この新しい唱法が、黒人の間で同時発生的に広がっていたことを伺わせます。スティーヴィー・ワンダーも同様の唱法です。いわゆる「ニューソウル」ですね。これを聴いて、ビリー・プレストンって、当時を象徴する新世代の黒人シンガーだったんだなあ、と認識を改めた訳です。 この曲のラスト、感極まってステージ最前列に飛び出す直前のノドを絞り出すようなシャウトは、まるでK-Ciやアーロン・ホールのようで、このヴォーカル・スタイルが90年代以降のR&Bシンガーに受け継がれていくことを示しています。 まあそんな理屈は抜きにしても、ビリーの「ザッツ・ザ・ウェイ・ゴッド・プランド・イット」のパフォーマンスは素晴らしく、ジョージとボブ・ディランの共演なんかより、この曲ばかりリピートして観てました。 そして、この曲をはじめ、きちんとビリー・プレストンの作品を聴いてみたいなあ、でもiTMSに入ってないなあ、今度ツタヤで探してみようかなあ、と思っていた矢先に、彼の訃報を聞いたのでした。 ※追記 何かと話題のYouTubeにこの映像がありました。 http://youtube.com/watch?v=VizaIB-Wwx0&search=billy%20preston 友人の某所の日記がブルースネタで盛り上がっているのですが、彼がコメント欄の流れで「某所で拾った」と前置きしつつ持ち出してきたのが、以下に紹介する「スニーカーぶる〜す」の改編バージョン。「おおーっ!」って思いましたね。実は僕も2ちゃんねるの某スレでこれを見かけたことがあり、あまりの出来の良さに感動し、別スレにコピペしたこともあるほどだからです。という訳で、自分のブログでも紹介したくなったという次第です。--------------------------- 近藤真彦/スニーカーぶる〜す 朝起きたら俺のスニーカーが無くなっていた 朝起きたら俺のスニーカーが無くなってたんだぜ 他の男が俺のスニーカーを ぶんどっていっちまったらしい 履き心地のいい俺のスニーカー 俺のサイズにぴったりだった そうとも 履き心地のいい俺のスニーカー 俺のサイズにぴったりだったぜ どっかの新しい男が 俺のスニーカーをびしょびしょに濡らしているんだろ 俺はスニーカーを無くして上手く歩けない ああ神様 俺はスニーカーを無くして上手く歩けないよ ピストルで俺のスニーカーをばらんばらんにしてやろうか --------------------------- ブルースの形式をしっかり踏まえている所も唸らせますが、「スニーカーぶる〜す」ってテーマから、「履き心地のいい」「サイズにぴったり」「びしょびしょに濡らしてるんだろ」っていうフレーズを導き出す、この言語感覚は凄い。 続いて、恐らく同じ「名無しさん」による作品もご紹介したい。こちらも非常に秀逸です。 --------------------------- 尾崎豊/15の夜のブルース 俺の盗んだこのバイク いい声で鳴きやがる Mm mm mm俺の盗んだこのバイク いい声で鳴きやがるぜ 俺のオイルを吸い込んで すっかりその気になっちまったこのバイク 俺のモジョハンドで 校舎の窓ガラスをたたき割ってやるよ なあ可愛い子ちゃん 俺のモジョハンドで あんたの校舎の窓ガラスをたたき割ってやるんだ 怖がることはないよ 俺はガラス破りの名人だから そう俺はたったの15才 ダークロードをすっとばす 俺はたったの15才 ダークロードをすっとばしてるのさ だけどいつか 俺の裏口にも陽がさすでしょう --------------------------- ダブルミーニングも「スニーカーぶる〜す」同様、冴えてますが、校舎の窓ガラスを「モジョハンド」でたたき割るって発想にとりあえず脱帽しました。また、両者とも最後のオチが何とも美しいです。 2ちゃんねるはネタの宝庫だけれども、これほど作品としてのクオリティが高い書き込みは稀です。というか、この人は恐らく言葉のプロでしょう。それにしても世の中は広い。才能のある人は何処にでもいる。痛感します。
ここ数週間、新しくオープンする焼きとり屋さんの開店準備のお手伝いをしていたんですが(僕はメニューと名刺のデザイン、店名ロゴのディレクションなどを担当)、いよいよオープンを翌日に控えた昨夜、関係者の慰労会および試食/試飲会が開催され、僕も参加してきました。
そこでは、店内のカウンターに置いてある、小さなトランジスタラジオがBGMになっておりまして。おそらくFENだと思うんですが、なぜかディープソウル、それもウィルソン・ピケットの曲ばかりがずっと連続でかかってるんです。「イン・ザ・ミッドナイト・アワー」「ムスタング・サリー」「634-5789」とか。「へえ、アメリカ人もまだウィルソン・ピケットなんか聴くのかあ。ゴキゲンな選曲だねえ」なんて思ってたんですが。 ![]() で、今日起きて、二日酔いが残ったままネットをあちこちチェックしていたところ、ウィルソン・ピケットの訃報を知ったのです。昨日のFENは彼の追悼番組だったんですね。英語能力ゼロの僕には全然わからなかったよ……。ウィルソン・ピケットといえば、僕の中では「サザン/ディープ系絶唱型シンガー」としては屈指の存在です。とにかく超強力なシャウターなので、若い頃は夢中で聴きました。最近はあまりにも過剰過ぎて敬遠気味でしたが。しかし、バラード系は今聴き返してもやはり素晴らしく、「バック・イン・ユア・アームス」「アイム・ソーリー・アバウト・ザット」あたりは、まさにディープソウル・バラードの金字塔、と言っていいと思います。 個人的にはアルバム『ウィキッド・ピケット』を一番よく聴きました。マスルショールズ録音なんですが、こじんまりした作りなのが、逆に聴きやすい。「You Left The Water Running」「Up Tight Good Woman」なんかのソウル・スタンダードを、ウィルソン・ピケット流解釈で聴けるのも楽しいアルバムです。 で、さっき「初めて聴く人にお薦めのアルバムはあるかな」と、アマゾンでベスト盤の収録曲を見てきましたが、アップテンポのナンバーに偏ってるかな〜。どれもちょっとお薦めしたくない感じですね。「バック・イン・ユア・アームス」「アイム・ソーリー・アバウト・ザット」「ピープル・メイク・ザ・ワールド」とかのバラード系の方が、今の人にはウケはいいと思うんだけどな。追悼盤が出るとしたら、この辺もしっかり収録して欲しいです。 iTunesのシャッフルモードでチャック・ベリーがかかりました。そういえば、僕は以前から「チャック・ベリーの音楽って何かヘンだな」と思っていることがあります。「キャロル」「ジョニー・B・グッド」「リトル・クイニー」とか、その辺の超有名曲なんですが、ドラムがバックと合ってないように聴こえるんです。 ベリー本人のギターとかベースは、シャッフルというかスウィングというか、とにかくリズムが「ハネている」感覚があります。ところが、ドラムのハネがどうもぎこちない。 パーソネルを見ると、エディ・ハーディ(Eddie Hardy)って人が叩いてる曲がそうです。黒人音楽畑の人ではないのか、それともドップリ黒人音楽に浸かってたけど「当時の最新ビート」として、ムリヤリ慣れない8ビートを叩いているのか。 当時のチェス・スタジオに黒人音楽音痴のドラマーがいたとも思えないから、おそらく後者だと思うんですが。この黒人らしくない8ビートが、当時の白人ティーンエイジャーに受け入れられた理由かも。 ところで僕は、「黒人音楽らしさ」というのは、「リズムのハネ具合」にあると考えております(詳しくはこちらを参照)。最近、ロックを聴いてて思うんですが、この黒人音楽特有のハネは「音楽的な訛り/方言」みたいなものなんじゃないか、という気がしています。 環境説、とでも申しましょうか。 ストーンズやクラプトンのような、ブルースに憧れていたイギリスの白人ミュージシャンが、なかなか「ブルースのあの感じ」を再現できなかったのは、関東の芸人がどんなに憧れても「やすきよ漫才」のようには喋れないのと同じようなものだろうか、などと考えております。 漢らしくワンクリック・オーダーで、ポチッとしてしまいました。オリー・ナイチンゲイル『スウィート・サレンダー』。サザンソウル・マニア的には名盤とされているアルバムです。ツタヤ通いを始めてから、新品の国内盤などという高級品に手を出すのは抵抗を感じる今日この頃ですが、これは買わずにはいられなかった。 なぜなら僕は、十年以上前、これのオリジナルUS盤が、渋谷のマンハッタンという店で32,000円という有り得ない値段で売られていたのを見たからです。今まで見た「本当に聴きたいレコードの最高値」がこれです。それ以来、「オリー・ナイチンゲイルは金持ちが聴くもの」という意識が刷り込まれておりました。 それが今頃になってCD化されたのは、P-Vineが国内ディストリビュートの権利を取ったからだと思うんですが、いずれにせよ有り難い話です。こういうのは、レコード会社の担当ディレクターの熱意によって全然変わってくるんですよね。ブラックミュージックの名盤の宝庫であるMCAを持っているユニバーサル ミュージックさんも、ちょっと見習って欲しいと思う。以前、ここで紹介したO.V. ライトのオリジナル・アルバム(MCA系列期)が、新品CDで全く流通していない、というのはちょっと問題ではなかろうか。 と、思わず話が脱線してしまいましたが、注文したCDはまだ届いていないし、大体どんなサウンドかは想像できるので、このブログで感想を語ることもないと思いますが、久々にコレクター心に火がついた物件でありました。 これで、サザンソウルの名盤で「どうしても聴きたいけど手に入らない」というのは、Randy Brownの『Randy』(1981年/Chocolate City/CCLP-2017)だけとなりました。これは十年以上探してて、今まで一度も見たこと無い。「80年代のサザンソウル」という、ブラックミュージック界でも最も注目されないジャンルなのでCD化は諦めてますが。 < 前のページ次のページ >
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前回のR&Bについてのエントリーを書いた後、ベイビーフェイスの最近の動向をネットで調べていると、つい最近、カヴァーアルバム『プレイリスト』を出したという情報を入手。「どんな曲をカヴァーしているのかな?」と、さっそくアマゾンで曲目をチェック、1曲目と2曲目を見て「あ゛ーっ!!!」と声が出そうになりました。
80年代の終わり頃『リズム&ブルースの死(著:ネルソン・ジョージ)』という本が出版されました。60年代のソウルミュージック(モータウンやスタックス)の隆盛を描いた作品で、60'sソウルを讃えた後に著者は「黒人の社会的地位が上昇するのと反比例して黒人音楽がつまらなくなる」と嘆きます。本のタイトルはその嘆きを表したものです。僕も当時ふんふんと頷きながら読んでました。
それを象徴するのが、有名なライヴ盤『ライヴ・アット・ジ・アポロ』制作時のエピソード。制作にあたっては、JB自らが「俺のライヴ盤を出しましょう」とレコード会社に提案するのですが、社長は拒否。そこでJBは、レコーディングの費用をJB自身が負担することで社長を説得。しかも、ライヴ会場のアポロ・シアターの出演料に納得せず、この日はJBが個人でシアターを借り切るという異例の形を取り、受付の服装まですべてをJB自らが仕切ったそうです。結果はご存じのように大ヒット&歴史に残る名盤に。やっぱJBってのは人間としても凄いや、と思います。
「『ゲット・バック・セッション』に参加してた人」「ストーンズのバックでキーボード弾いてた人」という、それまでのビリー・プレストンに対する認識を改めたのは、実はごく最近のことです。
友人の某所の日記がブルースネタで盛り上がっているのですが、彼がコメント欄の流れで「某所で拾った」と前置きしつつ持ち出してきたのが、以下に紹介する「スニーカーぶる〜す」の改編バージョン。「おおーっ!」って思いましたね。実は僕も2ちゃんねるの某スレでこれを見かけたことがあり、あまりの出来の良さに感動し、別スレにコピペしたこともあるほどだからです。という訳で、自分のブログでも紹介したくなったという次第です。
で、今日起きて、二日酔いが残ったままネットをあちこちチェックしていたところ、ウィルソン・ピケットの訃報を知ったのです。昨日のFENは彼の追悼番組だったんですね。英語能力ゼロの僕には全然わからなかったよ……。
iTunesのシャッフルモードでチャック・ベリーがかかりました。そういえば、僕は以前から「チャック・ベリーの音楽って何かヘンだな」と思っていることがあります。
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