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あらためて、JBについて考えること
2ちゃんねるのR&B板のJBスレッドに、このような書き込みがありました。

>JBが死ぬとか普通ありえねえだろ!!!!!

すごく、わかる。訃報に接した時の僕の心のセリフはまさにコレでした。多くのソウル・ファンもそんな感じだったんじゃないかな、と思います。

さて、JBの凄さって音楽的にはもう語り尽くされていると思うし、僕も音楽が凄いから好きなんだけど、もう一つ別の側面でも、僕はJBを尊敬してるんですよね。それはやっぱエネルギッシュさとクレバーさを併せ持ってる、自分で自分をプロデュースする能力を持っている、というところ、なんですけど。

c0059851_1281452.jpgそれを象徴するのが、有名なライヴ盤『ライヴ・アット・ジ・アポロ』制作時のエピソード。制作にあたっては、JB自らが「俺のライヴ盤を出しましょう」とレコード会社に提案するのですが、社長は拒否。そこでJBは、レコーディングの費用をJB自身が負担することで社長を説得。しかも、ライヴ会場のアポロ・シアターの出演料に納得せず、この日はJBが個人でシアターを借り切るという異例の形を取り、受付の服装まですべてをJB自らが仕切ったそうです。結果はご存じのように大ヒット&歴史に残る名盤に。やっぱJBってのは人間としても凄いや、と思います。

あと、もう一つ、僕自身がJBに勇気づけられたことがあって、それは何かというと、JBが自身の代表曲となる「セックス・マシーン」を発表したのは、計算すると37歳の時なんですよ。33年生まれで70年の作品ですから。んで、70年代前半には第二の黄金期を迎えます。今ではこの頃の評価が一番高いんじゃないかな。名曲「ペイ・バック」が73年、JB40歳の時だし。

んで自分の話で申し訳ないんですが、僕が30代後半に差しかかった頃、仕事としてグラフィックデザインに挑戦しようと思ったんです。「でもなー35歳とかで新しいこと始めるとか有り得んの?」とか自問自答してたんですけど、結局「あのな、JBが『セックス・マシーン』を創ったのが37歳だぞ、ぜんぜん遅くねえって」と自分を納得させ、今に至っております。もう僕は、JBにはあらゆる面で頭が上がらないのです。

「ファンクの創始者」として万人から評価されるJB。しかし、若年層からの支持が欠かせない音楽界において、40歳前後で最高のキャリアを築き上げた「中年の星」という側面もあるのです! 何だか勇気が湧いてきませんか。

という訳で、 改めましてミスター・ブラウンのご冥福をお祈りいたします。
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by tablerecords | 2006-12-30 01:29 | Black Music
ジェイムズ・ブラウン死去
ジェイムズ・ブラウン氏が亡くなりました。享年73。ショックで言葉がありません。とりあえず04年3月に書いた、僕の日記を貼り付けます。

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昨日、ジェイムズ・ブラウンの自伝を読了しました。去年の秋に文庫になったのを最近見つけたんで、即購入した次第。ハードカバーで出たときは、迷った挙げ句にパスしてしまったから。

面白かったんですけどね。ただホントは、どうやってあのJBファンクが完成していったのか、みたいなのを知りたかったのに、肝心のその時代は「公民権運動」「ニクソン」「ベトナム戦争」とかの話がメインだったのが残念。

印象に残ったことは色々あるんですけど、「ブルースは好きじゃない」と言い切り、初期のブルースっぽい曲についても、いちいち「あれはブルース・チューンだが、ブルースとはちょっと違う」とか付け加えるのが面白かった。僕にはJBの「カンサスシティ」なんかはブルースに聴こえますが……恐らくJBにとってブルースとは、日本人にとっての演歌みたいなイメージなんでしょうね、ネガティヴな意味で。子供の頃のアイドルはルイ・ジョーダンだった、というのは納得。

ところで僕には、JBについて、忘れられない思い出があります。

僕はJBの、92年の来日公演を観ています。代々木体育館。二回行きました。二回目は多分前から10列目くらいだったと思う。「33年生まれ説」を採れば、当時59歳。凄かったですよ。股は割るし、動きが凄い小刻みで。跳んで、はねて、シャウトしまくり。去年Nステに出演したのを観ましたが、相当衰えてて寂しかった。

さて、ハイライトは公演終了後でした。確か二回くらいアンコールに応えた後、客席の照明が全部ついて明るくなり、「本日の公演は、全て終了いたしました、お帰りの際は……」のアナウンスか流れ、場内は完全に「コンサート終了モード」に入ります。

が、一部のしつこいファンがまだアンコールを要求してるんですよ。ほとんどの客はどんどん帰っていくし、僕も「もう出てくる訳ないじゃん、アホか」と思いつつ出口に向かって歩き始めたその時、突然のどよめき。

振り返ると、ジェイムズ・ブラウンとバックバンドが、ステージでいきなり演奏し始めたんです。帰ろうとしていた客が一斉にステージに押し寄せます。僕もそれに加わります。警備員もどうしていいのか分からず、場内は大混乱の大騒ぎです。

それは、忘れられない光景でした。

だって、会場全体を照らす蛍光灯はつきっぱなし、スポットライトとかの照明効果も一切無しの「素」のステージで、あの「世界のJB」が熱唱してるんですよ?

もう誰の目にも「予定外のアンコール」なのは明らかです。しかも、それだけのサービスを敢行しながら、「サンキュー」とか語りかけてファンとコミュニケートしようとする訳でもなく、ただひたすらファンクをプレイしてみせるだけのジェイムズ・ブラウン。それが逆にメチャクチャ格好よかった。凄かった。何の曲を演奏したのかは覚えていません。頭の中が真っ白だったからかな。とにかくド迫力だった。

JBで「Doing It To Death」(死ぬまでやり続ける)ってタイトルの曲があるんですが、この言葉はダテじゃないですよ。あの時の光景を思い出すたびに、そう思います。ホントに。

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以上貼り付け終わり。

心よりご冥福をお祈りします。
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by tablerecords | 2006-12-25 18:21 | Black Music
引っ越し:新アドレスのお知らせ
テーブルレコーズ(僕がネット上で音をアップしているところ)の公式サイト、正式に引っ越しました。

新しい音源が無くて恐縮なのですが。とりあえずこのブログの上位コンテンツだし、取り急ぎということで作りました。

割とちゃんとしたサーバーなので、DLも速いと思います。なので、楽曲全部を192kbpsのmp3ファイルでアップしちゃいました。

うーんと、初めての方はジョルジュ サンドの「Pain in my heart」ってのを聴いてもらえると嬉しいかもしれません。これが最新作なので。

という訳で、余計なのを削ぎ落とした分、コンテンツがスカスカになっちゃいましたが、これから少しずつ充実させていこうかな、というところです。今後ともよろしくお願いいたします。

http://www.motherlode.jp/tablerecords
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by tablerecords | 2006-12-13 03:15 | My Work
驚きのエルヴィス・プレスリー
c0059851_16494391.jpgこの前、ポピュラー音楽ファンのおじさんと飲んでいてエルヴィス・プレスリーの話になり「実は僕、プレスリーって一度も聴いたことないんです」って言ったら「そりゃまずいよ」ってことになり、さっそくツタヤでベスト盤(『メガ・エルヴィス』)を借りてきて聴いてみたんですが、けっこう驚きが大きかったです。

驚きっつっても、さすがに今は21世紀。エルヴィスの音楽そのものに衝撃を受けた、とかいうんではなくて。

僕はエルヴィスに対して、ほとんどパット・ブーンとかポール・アンカとか、その辺と変わらないポピュラー歌手だという先入観があったんです。

が、「ハートブレイク・ホテル」でその先入観は打ち破られます。

ブルースじゃん、これ。

タイトルだけは僕でも知っている有名な曲が、こんなに黒っぽいことに驚きです。「ハウンド・ドッグ」だって、原曲(ビッグ・ママ・ソーントンっていう黒人女性歌手のver.)よりもヒップでカッコいい。ビートルズもストーンズも、共通のアイドルはエルヴィスだった、っていうけど、超納得。っていうか、先入観だけで聴かなかった僕がアホでしたね。

個人的にいちばん驚き、そして好きになったのが「サスピシャス・マインド」。

サザンソウルじゃん、これ。

69年の全米No.1ヒットということですが、「え。こんな南部の田舎くさい曲、っていうか俺こういうの大好きなんだけど、こんな曲でみなさんよろしいのでしょうか?」と、何だか自分まで申し訳ないような気分になります。だって、この曲の雰囲気に似てるアーティストって、自分の持ってるライブラリーの中で言うと「パターソン・トゥインズ」っていう糞マイナーな黒人男性デュオ、もちろん田舎のインディレーベルの人たちですよ。

国民的大スターが自分の好きなマイナーな領域に居るって点では、「石原裕次郎は、実は生前、ロードバイク(自転車)に夢中だった!」みたいな感じでしょうか。よく分からない例えで申し訳ないのですが。

それはともかく。一通り聴いてみて、「ポピュラーミュージックの本場アメリカ」っていう感じは相当受けましたね。音楽の土壌の層の厚さ、というか。とにかく、エルヴィス聴いてみたのは大正解でした。歴史のお勉強のつもりで借りたのにね。
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by tablerecords | 2006-12-05 16:51 | US Rock



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