あらためて、JBについて考えること
2ちゃんねるのR&B板のJBスレッドに、このような書き込みがありました。

>JBが死ぬとか普通ありえねえだろ!!!!!

すごく、わかる。訃報に接した時の僕の心のセリフはまさにコレでした。多くのソウル・ファンもそんな感じだったんじゃないかな、と思います。

さて、JBの凄さって音楽的にはもう語り尽くされていると思うし、僕も音楽が凄いから好きなんだけど、もう一つ別の側面でも、僕はJBを尊敬してるんですよね。それはやっぱエネルギッシュさとクレバーさを併せ持ってる、自分で自分をプロデュースする能力を持っている、というところ、なんですけど。

c0059851_1281452.jpgそれを象徴するのが、有名なライヴ盤『ライヴ・アット・ジ・アポロ』制作時のエピソード。制作にあたっては、JB自らが「俺のライヴ盤を出しましょう」とレコード会社に提案するのですが、社長は拒否。そこでJBは、レコーディングの費用をJB自身が負担することで社長を説得。しかも、ライヴ会場のアポロ・シアターの出演料に納得せず、この日はJBが個人でシアターを借り切るという異例の形を取り、受付の服装まですべてをJB自らが仕切ったそうです。結果はご存じのように大ヒット&歴史に残る名盤に。やっぱJBってのは人間としても凄いや、と思います。

あと、もう一つ、僕自身がJBに勇気づけられたことがあって、それは何かというと、JBが自身の代表曲となる「セックス・マシーン」を発表したのは、計算すると37歳の時なんですよ。33年生まれで70年の作品ですから。んで、70年代前半には第二の黄金期を迎えます。今ではこの頃の評価が一番高いんじゃないかな。名曲「ペイ・バック」が73年、JB40歳の時だし。

んで自分の話で申し訳ないんですが、僕が30代後半に差しかかった頃、仕事としてグラフィックデザインに挑戦しようと思ったんです。「でもなー35歳とかで新しいこと始めるとか有り得んの?」とか自問自答してたんですけど、結局「あのな、JBが『セックス・マシーン』を創ったのが37歳だぞ、ぜんぜん遅くねえって」と自分を納得させ、今に至っております。もう僕は、JBにはあらゆる面で頭が上がらないのです。

「ファンクの創始者」として万人から評価されるJB。しかし、若年層からの支持が欠かせない音楽界において、40歳前後で最高のキャリアを築き上げた「中年の星」という側面もあるのです! 何だか勇気が湧いてきませんか。

という訳で、 改めましてミスター・ブラウンのご冥福をお祈りいたします。
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# by tablerecords | 2006-12-30 01:29 | Black Music
ジェイムズ・ブラウン死去
ジェイムズ・ブラウン氏が亡くなりました。享年73。ショックで言葉がありません。とりあえず04年3月に書いた、僕の日記を貼り付けます。

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昨日、ジェイムズ・ブラウンの自伝を読了しました。去年の秋に文庫になったのを最近見つけたんで、即購入した次第。ハードカバーで出たときは、迷った挙げ句にパスしてしまったから。

面白かったんですけどね。ただホントは、どうやってあのJBファンクが完成していったのか、みたいなのを知りたかったのに、肝心のその時代は「公民権運動」「ニクソン」「ベトナム戦争」とかの話がメインだったのが残念。

印象に残ったことは色々あるんですけど、「ブルースは好きじゃない」と言い切り、初期のブルースっぽい曲についても、いちいち「あれはブルース・チューンだが、ブルースとはちょっと違う」とか付け加えるのが面白かった。僕にはJBの「カンサスシティ」なんかはブルースに聴こえますが……恐らくJBにとってブルースとは、日本人にとっての演歌みたいなイメージなんでしょうね、ネガティヴな意味で。子供の頃のアイドルはルイ・ジョーダンだった、というのは納得。

ところで僕には、JBについて、忘れられない思い出があります。

僕はJBの、92年の来日公演を観ています。代々木体育館。二回行きました。二回目は多分前から10列目くらいだったと思う。「33年生まれ説」を採れば、当時59歳。凄かったですよ。股は割るし、動きが凄い小刻みで。跳んで、はねて、シャウトしまくり。去年Nステに出演したのを観ましたが、相当衰えてて寂しかった。

さて、ハイライトは公演終了後でした。確か二回くらいアンコールに応えた後、客席の照明が全部ついて明るくなり、「本日の公演は、全て終了いたしました、お帰りの際は……」のアナウンスか流れ、場内は完全に「コンサート終了モード」に入ります。

が、一部のしつこいファンがまだアンコールを要求してるんですよ。ほとんどの客はどんどん帰っていくし、僕も「もう出てくる訳ないじゃん、アホか」と思いつつ出口に向かって歩き始めたその時、突然のどよめき。

振り返ると、ジェイムズ・ブラウンとバックバンドが、ステージでいきなり演奏し始めたんです。帰ろうとしていた客が一斉にステージに押し寄せます。僕もそれに加わります。警備員もどうしていいのか分からず、場内は大混乱の大騒ぎです。

それは、忘れられない光景でした。

だって、会場全体を照らす蛍光灯はつきっぱなし、スポットライトとかの照明効果も一切無しの「素」のステージで、あの「世界のJB」が熱唱してるんですよ?

もう誰の目にも「予定外のアンコール」なのは明らかです。しかも、それだけのサービスを敢行しながら、「サンキュー」とか語りかけてファンとコミュニケートしようとする訳でもなく、ただひたすらファンクをプレイしてみせるだけのジェイムズ・ブラウン。それが逆にメチャクチャ格好よかった。凄かった。何の曲を演奏したのかは覚えていません。頭の中が真っ白だったからかな。とにかくド迫力だった。

JBで「Doing It To Death」(死ぬまでやり続ける)ってタイトルの曲があるんですが、この言葉はダテじゃないですよ。あの時の光景を思い出すたびに、そう思います。ホントに。

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以上貼り付け終わり。

心よりご冥福をお祈りします。
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# by tablerecords | 2006-12-25 18:21 | Black Music
引っ越し:新アドレスのお知らせ
テーブルレコーズ(僕がネット上で音をアップしているところ)の公式サイト、正式に引っ越しました。

新しい音源が無くて恐縮なのですが。とりあえずこのブログの上位コンテンツだし、取り急ぎということで作りました。

割とちゃんとしたサーバーなので、DLも速いと思います。なので、楽曲全部を192kbpsのmp3ファイルでアップしちゃいました。

うーんと、初めての方はジョルジュ サンドの「Pain in my heart」ってのを聴いてもらえると嬉しいかもしれません。これが最新作なので。

という訳で、余計なのを削ぎ落とした分、コンテンツがスカスカになっちゃいましたが、これから少しずつ充実させていこうかな、というところです。今後ともよろしくお願いいたします。

http://www.motherlode.jp/tablerecords
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# by tablerecords | 2006-12-13 03:15 | My Work
驚きのエルヴィス・プレスリー
c0059851_16494391.jpgこの前、ポピュラー音楽ファンのおじさんと飲んでいてエルヴィス・プレスリーの話になり「実は僕、プレスリーって一度も聴いたことないんです」って言ったら「そりゃまずいよ」ってことになり、さっそくツタヤでベスト盤(『メガ・エルヴィス』)を借りてきて聴いてみたんですが、けっこう驚きが大きかったです。

驚きっつっても、さすがに今は21世紀。エルヴィスの音楽そのものに衝撃を受けた、とかいうんではなくて。

僕はエルヴィスに対して、ほとんどパット・ブーンとかポール・アンカとか、その辺と変わらないポピュラー歌手だという先入観があったんです。

が、「ハートブレイク・ホテル」でその先入観は打ち破られます。

ブルースじゃん、これ。

タイトルだけは僕でも知っている有名な曲が、こんなに黒っぽいことに驚きです。「ハウンド・ドッグ」だって、原曲(ビッグ・ママ・ソーントンっていう黒人女性歌手のver.)よりもヒップでカッコいい。ビートルズもストーンズも、共通のアイドルはエルヴィスだった、っていうけど、超納得。っていうか、先入観だけで聴かなかった僕がアホでしたね。

個人的にいちばん驚き、そして好きになったのが「サスピシャス・マインド」。

サザンソウルじゃん、これ。

69年の全米No.1ヒットということですが、「え。こんな南部の田舎くさい曲、っていうか俺こういうの大好きなんだけど、こんな曲でみなさんよろしいのでしょうか?」と、何だか自分まで申し訳ないような気分になります。だって、この曲の雰囲気に似てるアーティストって、自分の持ってるライブラリーの中で言うと「パターソン・トゥインズ」っていう糞マイナーな黒人男性デュオ、もちろん田舎のインディレーベルの人たちですよ。

国民的大スターが自分の好きなマイナーな領域に居るって点では、「石原裕次郎は、実は生前、ロードバイク(自転車)に夢中だった!」みたいな感じでしょうか。よく分からない例えで申し訳ないのですが。

それはともかく。一通り聴いてみて、「ポピュラーミュージックの本場アメリカ」っていう感じは相当受けましたね。音楽の土壌の層の厚さ、というか。とにかく、エルヴィス聴いてみたのは大正解でした。歴史のお勉強のつもりで借りたのにね。
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# by tablerecords | 2006-12-05 16:51 | US Rock
きれいな曲
コーネリアスの新譜のお陰で、ようやく音楽に対するモチベーションが上がってきた今日この頃。最近は何故か、「きれいな音楽が聴きたい」という気持ちが強いです。「きれい」っていう基準は人それぞれですが、具体的に言えば「ギターがあまり歪んでないサウンド」ってことですかね。

何しろ、最近のヘヴィロテがナナ・ムスクーリ(ギリシャの歌姫って感じの人。ポピュラーだけどちょい声楽っぽい)「アメイジング・グレイス」なんですから、ある意味、病んでいる気もします。

という訳で、iTunesで「とてもきれい」というプレイリストを作ってみたところ、70曲くらいになってしまいました。以下、そのリストの曲をジャンル別に一曲だけピックアップしてご案内しようと思います。

■オルタナティヴ・ロック代表=「ゼア・シー・ゴーズ/ザ・ラーズ」
この前バーズのベスト盤借りてきたんですが、「え。これ何てラーズ?」とか思ってしまいました。この手のギターの音色はとても好きです。

■アメリカン・ロック代表=「カリフォルニア/ジョニ・ミッチェル」
ジェイムズ・テイラーがアコギ弾いているんですけど、やっぱいいですねえ。voの好みは分かれるところかと思いますが、僕には心地よく聴こえます。

■ビートルズ代表=「ワーズ・オブ・ラヴ」
以前、『フォー・セール』収録のカヴァー曲をボロクソに書いたことがありますが、大反省中です。このバディ・ホリーのカヴァーが凄く良くて。いいギターの音色してるんだ、これも。しかし、やはり『フォー・セール』の良さは、アメリカン・ロックをかじってないと分からない部分があると思います。

■ブルース代表=「ペイ・デイ/ミシシッピ・ジョン・ハート」
ブルースっていうか、フォークっぽいですけど。ブルースってパワフルだから、こっちも元気じゃないと聴けないところがあります。が、この人のは聴いてて疲れない、一番ラクに聴けるブルースですね。

■UKロック代表=「ミスフィッツ/キンクス」
78年、アリスタ時代の作品。最初聴いた時は「こんなに地味な曲がこの世にあっていいのだろうか」とか思ったのですが、じわじわとその心地よさが身に染み通ってきて、今では「これよりいい曲ってこの世に100曲もないな」とすら思います。78年という時代の中途半端さ、そしてこの地味さ。キンクスらしさが滲み出た最高傑作。

■ディープソウル代表=「プレイ・サムシング・プリティ/ジョニー・テイラー」
これも70年代後半だと思います。ディスコ・ブームが去った頃の作品なのかな。「何かプリティな曲をかけてくれよ」って歌詞通りの優しい曲です。

■ファンク代表=「Footsteps In The Dark (Part 1&2)/アイズレー・ブラザーズ」
聴いてて眠くなれるファンクなんてこの曲くらいのもんでしょうか。ドラムの音色の心地よさが神がかってます。

■J-POP代表=「涙そうそう/夏川りみ」
誰が何と言おうと、いいものはいいです。いいヴォーカリストなんですが、沖縄のイメージが強すぎるので、ここらでハウスっぽい曲をパワフルに歌って売り出してみたら面白いと思う。ロリータ・ハロウェイのイメージで。

■R%B代表=「No One Else Comes Close/ジョー」
正直、90年代のR&Bにはこの手の曲が無限にあるんですが、当時あまり良さが分からなかったジョーのこの曲を。あ、いま聴いてて気付きましたが、当時はこの透明感のある歌い方がピンとこなかったんだ。あの頃はエグいのばっかり聴いてたからなあ。

■ストーンズ代表=「レット・イット・ルース」
今まで何でこの曲の良さをスルーしてきたのかな、って不思議に思います。この曲が収録されている「メイン・ストリートのならず者」の良さも、アメリカン・ロックを経由した後、ようやく理解できるようになった感があります。「メイン・ストリート最高傑作説」、今では僕もかなり同意ですね。特にこの曲はサザンソウルっぽくて良い。

……こんな感じですが……「とてもきれい」っていうプレイリスト名の割にはエグいかもしれませんね。そういうのしか聴いてこなかんたもんで……。とりあえず、今はこんな感じの曲を聴いてリハビリしてます。
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# by tablerecords | 2006-11-22 02:13 | others
コーネリアス『Sensuous』
c0059851_1133648.jpg10/25の発売当日、コーネリアスの『Sensuous』をゲットいたしました。発売日がこんなに待ち遠しかったアルバムは、K-Ci & JoJoの『X』以来かな?

さっそく聴きまくって一週間。もう、この圧倒的な安定感は衝撃とすら言えますね。僕の中で、小山田圭吾のアーティストとしての信頼度は、細野晴臣大先生に匹敵するくらいにまで高まりました。これからは小山田先生と呼ばせていただきます。

前作の『Point』との比較でいうと、「快楽サウンド路線」には変わりないんですが、『Point』のサウンドは音数が少なくてシンプルで、イメージ的には水墨画っぽい感じだったのが、今回ではもっとカラフルになって(デジタルシンセっぽい音の多用とか)、パステル画っぽい感じ。

ビートルズに例えるとすれば、『Point』のサウンドの統一感は『リヴォルヴァー』っぽくて、今回の『Sensuous』のカラフルさは『マジカル・ミステリー・ツアー』みたいな感じかな。余計分かりにくいですか、すみません。まあ、それはともかく、ホントに「ポップアート」っていう表現がピッタリの音楽です。

個人的に小山田先生って凄いな、と思ったのは、今回のは『Point』よりもサウンドがさらに分かりやすく、ポップになってるんですよ。パンニングとか大げさ過ぎるくらいで、とても分かりやすいし。普通『Point』みたいな大傑作を作っちゃったら、難解で自己満足的なサウンドで新作出したとしても、「やはりコーネリアスは凄い」って評価になると思うんですよね。だけど今回は、例えば「ガム」って曲なんか、そこら辺の女子中学生に聴かせても「えー何コレ、チョー面白くない?」とか言うだろうな、ってくらいポップです。

やっぱ小山田先生は、根っからの大衆音楽家なんだなあ、と思います。本気で尊敬します。

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8月以来更新が途絶えておりましたが、音楽日記的なブログを始めてから2年半、こんなに音楽に対するモチベーションが落ちたのは初めてでした。っていうか自転車にハマリ過ぎてました。何聴いても「この曲、いいね」「この曲は、いまいちだね」とかそんな感想しか持てなくて、とてもじゃないけど、わざわざブログで書くような発見がなくて。

そんな状態でも、これだけの刺激を与えてくれたコーネリアスの新譜って本当に凄いなと、改めて思いました。
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# by tablerecords | 2006-10-31 11:07 | エレクトロニカ
初めてのクラシックコンサート
c0059851_1291850.jpg先週、取引先の会社から、クラシックのコンサートに招待してもらったので行ってきました。

読売日響というオーケストラで、場所はサントリーホール。演目は「未完成/シューベルト」「運命/ベートーヴェン」「新世界/ドヴォルザーク」の3曲。 もう、圧倒的ゴリゴリ正統派のクラシックコンサートです。

クラシックに関してはド素人の僕ですが、初めての生オーケストラということで、結構期待していました。「オーケストラの生演奏、しかもサントリーホール。これはどんな音響なのか聴きモノだな」と。

で、実際に聴いてみるとですね。

様々な楽器の音色が右から左から上から下からやってきて、立体的な音響が立ち上がってくるのであろう、と期待していたのですが、違いました。なんかモノラルに近い感じで音の塊が中央からやってくるんです。一階席のド真ん中の座席で聴いてたんですけど。

チェロとかコントラバスとかの低音楽器は向かって右に配置されているのですが、特に低音が右に偏っている訳ではなく、逆に左からヴァイオリンの中高域がやってくる訳でもない。

しかし、もちろんモノラルではありません。微妙です。何とも言い難い感じです。深いです。

非常に考えさせられましたね。つまりオーケストラの生演奏などという贅沢品に触れたことのない我々の耳は、右と左のスピーカーで表現される2chサウンド(いわゆるステレオですね)に慣れきっているので、この音の醍醐味が理解できないのではないか、と。

まあ、そうはいっても今後も2chステレオの世界で構築されたサウンドを楽しんでいくことに、変化はないと思うのですが。

それでも、何というか、こう、「ステレオ2chとは全く別の枠組みで創られた音響の世界」っていうのがこの世にあるのだなあ、ということを知っただけでも、貴重な体験となって良かった、と思うポピュラーミュージック愛好家の私でした。
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# by tablerecords | 2006-08-25 01:29 | others
パンクとエレクトロニカ
c0059851_0431090.jpg音楽のお話しの更新は途絶えていましたが、家に引き籠もって仕事していたので、この間、音楽自体は結構聴いていました。

最近のヘヴィロテは、何といってもモーニング娘。の「恋ING」……じゃないや、テレヴィジョンというNYパンク・バンドの「デイズ」(78年の2ndアルバム「アドヴェンチャー」収録)です!

この「デイズ」という曲は1stの「ガイディング・ライト」と同様の路線で、ギターのリフレインが強烈に美しい曲。サビがちょっと日本の70年代フォークみたいになっちゃうのが惜しいんですが。

とにかくこのグループは、パンクなのに音が綺麗なんです。ギターは耽美的というか叙情的というかだし、異様に不安定で下手なヴォーカルが逆にサウンド的に美しく響いてるところが凄いです。2年前にもテレヴィジョンについて「瑞々しいサウンド」と書きましたが、その評価は全く変わらないですね。下手なエレクトロニカ(以下エレニカ)よりもよっぽど音響的です。何回リピートしてても気持ちがいい音。

テレヴィジョンというバンドは、パンクという「荒々しいロックの初期衝動」の部分と、エレニカのように知的な音響を併せ持つ、最強のアーティストなんじゃないか、なんて思います。とにかく、1st「マーキームーン」は文句無しの名盤ですので、ロックファンで未聴の方には本当にお薦めしたいです。

と、無理矢理テレヴィジョンとエレニカを結びつけて書いておりますが。元々コーネリアスの『POINT』でハマって数年前からエレニカ、エレニカって騒いでますけど、未だこれを超える作品には出会えていません。「何でかなあ」と考えてみると、僕はコーネリアスにパンクを経由した跡を感じていて、恐らくそこが好きだし性に合うんだと思うんですよね。だから、アンダーワールドみたいに、完全にダンスミュージック畑から出てきたアーティストは余り理解できない。クラブ文化とか結局はよく分かんないし。

という訳で強引に結論を導きますと、僕は「パンキッシュなエレクトロニカ」と「音が綺麗なパンク」が好き! ということです。

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冒頭に書いたモーニング娘。の「恋ING」ですが、マジで大ハマリ。ゴスペルちっくな「I WISH」をスケールダウンさせたような切ない佳曲。多くの人は現在のメンバーの顔も名前もご存じないと思いますが、現メンバーの総合歌唱力は間違いなく歴代最強です。何しろ田中れいな(僕はこの人が歴代No.1シンガーだと思う)、高橋愛、藤本美貴と、3人もリードをとれるシンガーを抱えているのが凄い。全盛期のテンプテーションズだってデヴィッド・ラフィンとエディ・ケンドリックスの2人だけだったんですから、如何に今のモー娘。が凄いかが分かるというものです。
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# by tablerecords | 2006-08-18 00:47 | エレクトロニカ
追記:アエラ「一行コピー」の非常識
しつこくてすみませんすみません。

先日アップした自分の文章を改めて読んでみて気付いたんですが。

俺、駄洒落ってことに怒ってるんじゃなかったです。アエラのブログに別の候補として挙がっていた「清志郎、治療しよう」だったら電話なんてしてないですから。駄洒落抜きで、言っている内容が酷いんだってことに気付きました。

駄洒落の要素を抜いて「今はいい治療法もあるし」ってコピーだったと仮定して考えてみましょう。

今の段階では、詳しい病状と治療プロセスは、本人や家族、医師をはじめとする関係者しか分からないのです。だから僕は「命はもちろん、声はどうなるのか、自転車には乗れるのか、何かを失うことにならないのか」って心配してる訳です(恐らく多くのファンも)。

それなのに、「今はいい治療法もある」から何だっていうんでしょうか? どんなにいい治療法があったって、本人の症状に効果がなかったら意味ないじゃないですか。治療法と症状がうまく噛み合うかどうかが最大の焦点なのに、無責任なこと言うなってんです(しかも駄洒落!)。

結局、このコピーを書いた人は「あーるしー」って言いたかっただけなんじゃないですか?

要するに、こういう適当で無責任でいい加減なことを、しかもつまらない駄洒落という最悪の方法で表現されているため、瞬間的に「血が沸騰するほどの怒りを覚えた」んだということが判明いたしました。

ところで、前回のエントリー、8/6の日曜日にアエラのブログにトラックバックを送ったんですが、8/8現在、反映されておりません。私企業が運営する営利目的のブログですから、チェックが入るのは当然だと考えますが、ずいぶん基準が厳しいんですねo(^-^)o
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# by tablerecords | 2006-08-08 22:54 | others
アエラ「一行コピー」の非常識
7月25日の夕方、朝日新聞社の週刊誌「アエラ」の編集部に電話しました。新聞に掲載されていた広告中のアエラ名物「一行コピー」に、こう書かれていたからです。

「いまはの、いい治療もあーるしー。」

読んだ瞬間、血が沸騰するほどの怒りを覚えました。俺、活字を見ただけでこんなに逆上したのは生まれて初めてかもしれない。

何のことか分からない方に説明すると、この一行コピーは先日、自身が喉頭ガンに冒されていることを公表した忌野清志郎氏を題材にしたもの。「今は、いい治療法もある」という意味のことを、「いまはの=忌野」「あーるしー=RCサクセション(忌野氏がかつてリーダーを務めていたバンド)」にかけた駄洒落なんですが、

面白いですか?

50代半ばという若さでガン告知を受け、これから闘病生活に入る人に対して、この駄洒落。もちろん、揶揄するつもりでは無いことくらいは分かります。恐らく励ましのつもりなのでしょう。しかし、ガンに冒されている人を、駄洒落で励ましますか、普通?

良識派ぶるつもりはありません。僕は25年来の清志郎ファンであり、今回の件では自分がガン告知を受けたような感覚に陥るくらい感情移入していること(この件をきっかけに、20年以上吸っていたタバコを止めました)。そして好きだった義母を乳ガンで亡くしていること。そうした個人的な理由で、このコピーに過剰に反応しているのかもしれない、とも思いました。

なので、朝イチに読んだ時、怒りに任せて編集部に電話するのは我慢し、昼にもう一度読んでみました。その時は「書いた人は励ましのつもりなんだろうな」と思い、電話するのは止めました。

夕方、もう一度読んでみました。やはり、この一行コピーはおかしい。常識から外れている。そう判断して、アエラの編集部に電話を掛けました。

アエラ編集部の電話番号を探すのも面倒なので、朝日新聞の大代表電話の番号に掛けると、あっさりアエラ編集部に繋がります。そして、「今週の一行コピーについて伺いたいのですが」と告げると、2、3人を経由した末に、何とこの一行コピーを書いた本人らしき人と話すことができました。

これは大いに評価して良いことだと思います。一行コピーといえばアエラ名物の一つですから、それを書いているということは、それなりの地位の人のはず。どこの誰からかも分からない電話を、その本人に取り次ぐなどということは、普通の企業だったらまず考えられない対応です。このアエラ編集部の風通しの良さには、かなり好印象を受けました。

さっそく彼に「この一行コピーの真意を伺いたいのですが」と尋ねると、「清志郎さんを励ますつもりで書いたものです」という予想通りのお答え。それに対し「しかし、ガンと告知された人間に対して駄洒落で励ますというのは、あまりにも常識から外れているのでは?」という僕。「いや、受け止め方は色々あるかもしれませんが、こちらの真意としてはあくまでも清志郎さんを励まそう、ということです」と彼。結論から言えば、話はそこの部分で平行線を辿ったまま終わりました。

こちらも、別に謝罪を求めるとかそういうつもりもないので「僕個人の受け止め方ですが、このコピーは一つも面白くないし、ガン宣告を受けた人を駄洒落で励ますというのは、社会人として常識から著しく外れている、そういう意見があった、と、この一行コピーに関わった人に対して伝えて欲しい」ということを繰り返し話して、電話を切りました(話の途中で「『このコピーは問題かもしれない』って止める人は編集部に一人も居なかったんですか?」と訊いたんですが、誰も居なかったそうなので、こういう言い方をしました)。

話してみると、まあ、普通に常識的な人でした。「あなた、このコピーを清志郎本人に見せられますか?」と迫ったのは、ちょっと卑怯な言い方だったかな、と反省もしています。

しかし、電話を切った後でも思います。やはりこの「一行コピー」は、常識外れだ、と。

何度でも言いますが、50代半ばにしてガン告知を受けた人間に対する想像力が、決定的に欠けている。これからガンと闘おうという人に向けて発する言葉ではない。治療法については、すでに本人が医師から詳細な説明を受けているはずです。今さらこんな笑えもしない、つまらない駄洒落で表現されたところで、本人にとって、何の励まし、何の慰めになるというのでしょうか? 今回の忌野清志郎の深刻な事態を、単にアエラ編集部の自己満足的な言葉遊びのダシに使っただけとしか思えないのです。

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以上のテキストは編集部に電話した翌日に書いたんですが、アップするかどうしようか非常に迷いました。ここは楽しく音楽の話をする場所だし。が、僕があれからネットを巡回したところ、どうも同じような意見が見当たらないので、とりあえず「あの一行コピーに怒りを覚えた人がいたということ」をネット上に残しておくのもいいか、と考え、アップしました。くどいようですが、僕の怒りの根源は「ファンの心を傷つけた」とかいう理由ではなく、「人の闘病を駄洒落のネタにするなよこのクソ外道」というものですのでご理解いただきたいと思います。
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# by tablerecords | 2006-08-06 12:08 | others



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